2025/4/26〜28 合宿山行 残雪期奥穂高岳(3190m)/北穂高岳(3106m)
担当・メンバー CL・気象:たか、SL・装備・記録:ノリキヨ、 訓練・記録、渉外:おかちゃん、 食料・会計:ターコ
行程:
4・26 7:05平湯アカンダナ駐車場ー8:25上高地ー10:35徳澤ー12:05横尾ー15:57涸沢テント場
4・27<完沈>6:00涸沢テント場ー イグルー作成 ロープワークー12:00涸沢探索ー16:00涸沢テント場
4・28 2:00起床ー4:03涸沢テント場ー7:35北穂高岳山頂ー9:44涸沢テント場ー
詳細 今年の残雪期合宿中級班は雪の涸沢を拠点にこっちの穂高(奥穂)とあっちの穂高(北穂)を目指しました。12月のメンバー編成から4か月間、八ヶ岳大同心、西穂高岳、宝剣岳で冬山経験を積み、さらにアイゼン・ピッケルを装着した登攀訓練行って本山行に備えました。
4/26当日の朝は程よい晴天で、開いたばかりの平湯アカンダナ駐車場まで順調に。到着後は装備を整え、徳澤、横尾を経て残雪の涸沢へ。
この時期本谷の橋は支柱のみで、外されています。支柱跡の少し上流側で谷を埋めた雪の上を渡り(雪の下は水が流れているはず)谷に沿って登っていきました。道中人より大きな雪玉の脇を通り午後4時前に涸沢テント場へ到着。既にテント場は風よけの雪ブロックで仕切られた区画の中に整然とテントが並び、村ができています。我々も早々にテント設営、風除けブロックの積み上げをしてテント村の住人に! 夜は強風が舞い、夜明け前には舞った雪片がザーザーとテント幕にあたってうるさく音を立てていました。
4/27天候晴れ:ただ涸沢ヒュッテの天気予報掲示やネットの強風情報で前日夜に早々CL:たかにて 完沈≒停滞の方針を決定、奥穂高へアタックすることなく、涸沢で終日過ごしました。テント周辺の雪壁の補強を行い、その延長でなぜか雪のブロックを切出し積み上げてイグルーを作ることに。指導はたか。作ってみたことがあるから、、他メンバーはブロックの切出し、積み上げ、何もかも見様見真似の初めて尽くしで、雪ブロックの積み上げはそれなり、しかしな上部ブロックをずらして詰むことができず、天井をふさぐことができません。結局 青空の見える未完のイグルーが我がテントベースの前に鎮座することに。テントの目印には丁度良しです。それにしても雪のブロックをのこぎりに切出すのにはコツ、経験が必要なこと、人伝に名人は40分程度で一基作成できると聞きましたが今日の四人がかりで数時間で未完の実績ではとても信じられません。その後はメンバー個々に涸沢小屋まで散歩したり、昼寝したり思い思い翌日に備えます。最終日は午前二時に起きる予定とし、夕食、夜の完登前祝の宴を早めに切り上げて二日目終了。
4/28薄曇り。天候下り坂の予報。最終日なので、予定とおり二時起きでスタートを早めて完登を狙います。まだほぼ真っ暗の中ヘッドライトの灯りを頼りに登りはじめます。朝の冷気で雪面が凍締まりいい踏み具合の雪急斜面直登が延々と続きます。例年だと休憩できる棚(ような平面部)がコース斜面上にあるのですが今年はそこも雪の下で、休憩適地があまりありません。仕方なく斜面途中の雪面に「バケツ」を掘り休憩。休憩途中で夜が明け目の前にそっちの穂高(前穂)や吊尾根が、夏とは違う山容を見せてくれました。休憩後再び上をめざし、7:30に上部稜線(岩稜帯)に出て一安心。数分後やっと山頂へ。手際よくとお決まりのイベント、会のフラッグを広げて、写真撮影。何度か経験していますが、クルーで登るとことに素直に感動できるようにだんだん変わってきた?変えられた?自分達にちょっとご満悦の時間でした。完登イベント後は雪が緩む前に下山をと、足早に下山開始。
下からは延々と後発の登山グループが上がってきます。やはり時期を問わず人気の北ア涸沢山域。何回か登り下りの行き違い交差を繰り返し、そのうち雪がどうしようもなくゆるみ、腐った雪の上を歩いてテント場へ帰還。
登頂の喜びを仲間(たか、ターコ、おかチャン、ノリキヨ)と分かち合った後、下界への下山となりました。横尾、徳澤、明神と適宜休憩、途中雨に降られ始め、おかちゃんの ”イワナ食べたいな”のリクエストも却下され、ペースメーカーターコの無声の圧を一同感じつつ速足で上高地バスターミナルを目指して歩くこと数時間、計画より少し早く16:00過ぎにゴール。
合宿山行無事完結です。
最後に 山岳会の山行は、いろいろ細かな決めごとや、面倒くさい?しきたりがあったりしますが、同じ思考、趣味の仲間と互いの時間を共有、共感できる大きな楽しみがあります。興味のある方、私達と是非!